「品質で選ばれる会社になる」を目指し、クオリティーファーストを徹底しよう

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　代表取締役社長　石﨑信三

【2019年度の反省】

　2019年度は、第11次中期経営計画「ＱＣＢ活動 2021」をスタートさせた年です。

クオリティーファーストの徹底による品質・業務・人材の質的向上、環境保全や地域貢献。コンプライアンスを通じてのCSR(企業の社会的責任)の全う。Best Workplaceを目指し、働く環境の整備や働きがいづくりなど、この3つの柱を中心として、経営課題の解決に向けた取り組みを始めました。しかし、2019年度ほど「品質」の重要性と経営に与えるインパクトを強く実感した年度はありません。品質いかんによっては、皆さんの努力した成果が一瞬にして消えてなくなります。会社が発展するのも衰退するのも「品質」が大きなカギを握っているものと理解してください。待ったなしで取り組むべきことであり、モノづくりの基本である「品質」の向上のため、「クオリティーファースト」の精神を今一度一人ひとりにしっかり行き渡らせなければならないというのが、2019年度の反省から生まれた結論です。

【2020年度の対応すべき課題】

年頭所感でも述べましたように、「クオリティーファースト」の精神は目的ではなく、「品質で選ばれる会社になる」を実現するための手段です。お客様と私たちをつなぐ、商品・サービスの品質を高めることが絶対条件となります。

しかし、「品質」の低下は、商品そのものに原因があるというより、私たち一人ひとりの意識、仕事への取り組み方、組織としてのあり方に問題が潜んでいると考えなければなりません。

すなわち、私たちの仕事の質、そして私たち自身の質を上げることが、優れた品質の商品・サービスを生み出すのです。

私たち一人ひとりがすべきことは、「やるべきことをしっかりやる」ということです。

決められたルールや方法・手順をしっかり守る。報連相をしっかり行う。自分の役割・任せられた仕事に責任を持ち、やり遂げる。任せられた仕事以外にも積極的に関わり、部署を超えて助け合う。これが全ての基本となり、私たち一人ひとり、そしてチーム石﨑としての力の向上、質の高い業務プロセスの実現につながります。そして、高い「品質」を生み出すための土壌になるのです。皆さんには、これらを徹底して実践することを強くお願いたします。

　当社を取り巻く環境で言うと、自動車生産量の減少、新型コロナウイルスの経済への影響など、当社の収益に与える影響は非常に大きく、2020年度は相当な覚悟と対応策が求められます。手をこまねいていれば、落ちるところまで落ちてしまいます。

落ち込みを最小限に留め、逆に良い方向に向かうためには、一人ひとりがこの状況をしっかり理解し乗り切る気概を持ち、力を集約させることで、１の力を2倍3倍へと高めることが欠かせません。身のまわりのできることから一つひとつ積み上げていくことが、チーム石﨑として一丸となった意識と行動に繋がるきっかけとなります。まずは、皆さんそれぞれの職場で、残業ゼロの実現に向け、仕事の質を高めることで定時間内での業務終了を目指してください。そのためには、やるべき業務を整理し計画的に進めるとともに、業務の見直しによる効率化と廃止の検討、チームの中でムラのない業務分担・業務負荷とし、チームワークを高める取り組みを行ってください。そして、常に問題意識とコスト意識を持ち、身のまわりのムダを徹底的に排除して下さい。

各職場の個別課題については、重要課題を絞り込み、年度計画で目標値とやるべきことを具体化し推進して下さい。

一人ひとりが自分の仕事に責任をもち、他人任せにすることなくしっかり取り組む、立てた計画はしっかり推進し確実に成果を出す。このことを徹底して行えば、必ず大きな成果へとつながるものと確信します。

【2020年度 会社方針】

前項の推進により、結果的に「クオリティーファースト」の精神のもと、品質、業務、人材の質的向上へとつながり、「品質で選ばれる会社になる」の実現に近づけるものと考えています。また、皆さんが思う存分力を発揮していただけるよう環境整備も進めてまいります。2020年度の会社方針は、第11次中期経営計画の方針に基づき、引き続き次の通りとします。

2020年度は、これまでにない非常に厳しい環境です。しかし、このピンチは、会社の質を大きく変えるチャンスでもあります。このチャンスを生かすも殺すも、私たち一人ひとりの思いの強さや行動にかかっています。一人ひとりの思いや仕事に対する姿勢・行動が、大きな力となり変革をもたらします。　

チーム石﨑として力を一つにし、輝かしい未来へと続く扉を全員で押し開けようではありませんか。そして、「品質で選ばれる会社になる」を実現し、お客様と私たち自身の幸福につなげていきましょう。